’00.7.12

 昨日は昔飼っていたチーコと言うネコの命日でした。チーコは私が小学生の頃からの9年間を一緒に過ごしたネコです。とても頭の良いネコで家でも自慢のネコでした。そんなチーコが何か毒物を口にして命を落としたのが7月11日だったのです。

 その日は日曜日で朝6時前から庭で鳴くチーコの声を母が聞いていました。庭では足腰の立たなくチーコが一生懸命に助けを求めていたそうです。私はそんなチーコを発見した母の声で起こされました。ちょうど高校の期末試験の時期で、前の晩は遅くまで起きていたので非常に眠かったのを覚えています。それでもチーコの異変を知って驚いて飛び起きました。

 チーコは生後3ヶ月の頃に近所の方から貰い受け、出入り自由な生活をさせていました。もらわれて来てすぐの頃には母ネコが心配して、私の家までチーコを迎えに来る事もありました。一度はそんな母ネコと一緒に外へ出ようとして、お風呂場で足を滑らせ溺れ死にしそうになった事もありました。やけにネコの鳴き声がすると思ってお風呂場へ行ってみたら、一生懸命に水をかくチーコをその脇で一生懸命に鳴いている母ネコがいました。チーコは救い上げられて助かる事が出来ましたが、母ネコはそれに懲りたのかそれ以降はチーコを迎えに来るのを止めました。チーコは自分から母ネコに会いに行ったり、自宅前の畑で遊ぶ事が多くなりました。

 そんなチーコがどこかでヒ素の入ったネコいらずを口にしたらしい事を聞いたのは、早朝にも関わらず診察をしてくれた獣医さんの口からでした。今まで一度もそんな事はなかったのに何故そんな物を口にしてしまったのか、母は前日の肉団子をチーコに分け与えなかった事を悔やみました。取りあえず解毒剤を注射してもらい、様子を見るようにと言われ家路につきました。

 自宅に戻ってからのチーコは少し状態も安定して、大人しく寝ていました。私は前日が遅かったせいもあり、何かあったら呼んでもらう事にしてもう一度床に就きました。

 母が大きな声で私を呼んだような気がして目が醒めました。(後日談で、その時母は私の名前を呼んでないそうです) チーコに何か異変が起きたのかと思い、チーコのいる部屋へ急ぎました。そこではチーコは大人しくしていました。でも、それを確認して2、3分後、チーコは発作を起こしました。母の腕を引っ掻き、カーテンを登るようにして痙攣を起こしたのです。それはとても激しい痙攣でした。側にいる私達にできる事はチーコの名前を呼ぶ事だけで、後は何も出来ませんでした。そして痙攣が治まった時、それはチーコの魂が身体から抜けてしまった時でした。

 それでもそんなチーコをなんとか助けようと私達はチーコの身体を抱いて獣医さんへと急ぎました。でも獣医さんに辿り着いた時には、チーコの身体からは力が抜け、ぐったりとした状態でもうどんな事をしてもその身体に力を戻す事は出来なくなっていました。

 その晩は近所でも評判だったチーコのことを聞き付けた人などが、チーコの元を訪れ、大好きだったお刺身をチーコの枕元に置き、家族でチーコをお通夜を行いました。そして翌日、チーコの亡骸はペット霊園の方に引き取られて行きました。

 その後、チーコの49日を迎えるまでいろいろな事が起きたのですが、それは後編にて...。